家のどこにいても、話しかければ家電が動く。
その状態に憧れて、私は Google Nest Mini を寝室、キッチン、廊下、書斎と買い足していき、最終的に家中で10台を運用していました。
いまは撤去して、リビングの1台だけを残しています。
操作の起点にしているのは、腕に着けた Google Pixel Watch です。増やすのをやめてから、家の使い勝手はむしろ良くなりました。
各部屋に置いて分かったこと
便利そうだというイメージだけで各部屋にスピーカーを置いた結果、私が実際に困ったのは次の3つです。
反応するスピーカーを選べない
各部屋にスピーカーがある状態で「OK Google、電気消して」と言うと、家中のスピーカーが一斉に反応の準備に入ります。
そして、目の前の書斎のスピーカーではなく、ドアの向こうのリビングや廊下のスピーカーが応答する ことがあります。
遠くで「わかりました」と聞こえればまだいいほうで、「よく聞き取れませんでした」と返ってくることもある。
そのうち、自分の家なのに小声で話しかけるようになりました。快適さからは遠い状態です。
Wi-Fi の設定変更がつらい
いちばん面倒だったのがこれです。
ルーターを買い替えたりプロバイダを変えたりして SSID が変わると、家にある10台を全部、初期設定からやり直すことになります。
アプリを開いて、1台ずつ接続して、部屋の名前を割り当てる。休日の時間がその作業で消えました。
台数ぶんの費用がかかる
1台あたりは数千円でも、全部屋に置けば数万円になります。その金額をかけて得られたのが誤作動と設定作業だとすると、割に合いません。
全部屋にマイクを置くより、自分がマイクを持つ
考え方を変えました。家中にマイクを配置するのではなく、自分が操作の起点を持ち歩く ことにしたのです。
Pixel Watch を着けていれば、トイレでも、ベランダでも、布団の中でも、腕の時計がそのまま家電のコントローラーになります。音声だけでなく、画面をタップしても操作できます。
寝室の照明を消すために、寝室のスピーカーへ声を張り上げて家族を起こす必要もありません。手元で終わります。
操作はボタン長押しから
使い方は単純で、Pixel Watch の横にあるボタンを長押しします。AIアシスタント(Gemini か Google アシスタント)が起動するので、そのまま「電気消して」と伝えるだけです。ウェイクワードを言う必要もありません。
通信を経由するぶん、スピーカーに直接話しかけるより一瞬の遅れはあります。ただ、スピーカーのある部屋まで移動する手間に比べれば、気にならない差です。
期待しないほうがいい機能
正直に書いておくと、Pixel Watch には「腕を上げると起動して音声を聞き取る」機能がありますが、私の環境ではまともに動いたためしがありません。買った当初は動いていたものの、最近は反応しないか、意図しないタイミングで勝手に起動します。ここは当てにしないほうがいいと思います。
リビングの1台だけは残す
ひとつ注意点があります。家族と暮らしているなら、リビングのスピーカーは撤去しないほうがいい です。理由は2つあります。
- 自分が外出している間、家族が家電を操作できなくなる
- 手が濡れているときは、声で操作できるスピーカーのほうが早い(洗い物の途中で時計は触りたくない)
裏を返せば、共有スペースに1台 あれば足ります。個室・廊下・寝室のスピーカーは撤去して、あとは Pixel Watch に寄せる。これが我が家で落ち着いた形です。
家族が Android なら、もっと減らせる
家族が Pixel や Android スマホを使っているなら、話はさらに簡単です。Pixel Watch がなくても、Android のデバイスコントロールやアシスタントから手元で家電を操作できます。全員が自分の端末から操作できるようになれば、廊下や寝室のスピーカーは本当に不要になります。
まとめ
家をスマートにするというのは、機材を増やすことではなく、管理の手間を減らすこと だと考えるようになりました。
- スピーカー複数台:管理が面倒、誤作動が起きる、場所を取る、Wi-Fi の再設定がつらい
- Pixel Watch + 共有スペースに1台:管理する端末が少ない、誤作動が減る、自分と一緒に移動する
10台から1台に減らして困ったことは、いまのところありません。むしろ、設定作業に取られていた休日が返ってきました。