「来年の町内会役員、お願いできませんか」
そう言われると、多くの人は身構えると思います。休日がつぶれる、面倒な人間関係に巻き込まれる、断りにくい仕事を押しつけられる。だいたいそんなイメージではないでしょうか。
私はいま現役で役員をやっていますが、実際にやってみると印象はかなり違いました。
大変なことはあるものの、思っていたよりずっと面白く、やる価値はある というのが正直なところです。
ネット上の噂ではなく、私の町内会での実体験として書きます。
実際の負担はどれくらいか
いちばん気になるのは負担だと思うので、そこから書きます。私の町内会では、だいたいこんなスケジュールです。
- 月1回ほどの定例会議
- 年に数回のお祭りやイベントの運営
- ほかに、突発的な対応(土日のことが多い)
時間は取られます。家で寝ていたい日曜日に会議が入ることもあります。
それでも「最悪」と言うほどかというと、そうでもありませんでした。
家でゴロゴロする2時間と、集まって話す2時間
休日の2時間を、なんとなくスマホを見て過ごすのと、近所の人たちと集まってあれこれ話すのと。
意外なことに、後者のほうが気分が晴れます。
家にこもっているより、外に出て人と話して少し頭を使う。終わったあとは、思ったよりすっきりしています。
やってみて気づいた3つの良さ
義務感だけでやると辛いと思いますが、役員には役員なりの面白さがあります。
街の情報が集まってくる
役員をやっていると、良い話も悪い話も含めて、地域の情報が入ってきます。あそこに店ができるらしい、といった話は単純に聞いていて飽きません。
会議には幅広い年代の人が集まります。近所のお年寄りから70年前のこの街の様子を聞けるのは、役員ならではでした。何気なく住んでいた街の歴史を知ると、見える景色が少し変わります。
「自分が街を回している」という感覚
これがいちばんの発見でした。お祭りの運営や街の問題解決に関わっていると、自分がこの街を回している側なんだ という感覚が出てきます。
ある程度は自分の裁量でやれるので、仕事とは別の意味でプロジェクトを動かす面白さがあります。お祭りの運営側は、文化祭の前日のような高揚感があって、かなり楽しい。
顔見知りができる
近所に顔見知りができるのも大きい。何かあったときに助け合える関係が自然にできます。いまの時代、これはお金では買えないものだと思います。
強制参加や勧誘はあるのか
町内会の話でよく心配されるのが、変な勧誘やイベントへの強制参加です。
少なくとも私の町内会では、ありません。
- 住民の参加は基本的に自由
- 強制的な勧誘はしない
- 面倒な実務は役員や当番が引き受ける
そういうスタンスでやっています。
理由は単純で、役員である私自身が、他人に強制したくない からです。無理に参加させてもお互い不幸になるだけ、という考え方の役員は増えているように感じます。
町内会がないと、街は回らない
最後に少し真面目な話を。町内会は仲良しクラブではありません。
- ゴミ捨て場の管理と清掃
- 街の清掃活動
- 災害時の対応や問題への対処
行政の手が届きにくくて、生活には直結する部分を支えているのが町内会です。ここが止まると、街は普通に困ります。
役員と聞くと身構えてしまいますが、食わず嫌いをするには惜しい経験でした。
もし頼まれることがあったら、地域の運営に参加してみるくらいの気持ちで、一度引き受けてみてもいいと思います。