前回、伸縮ホースと大判タオルで予洗いの環境を整えた。水で流してから緑の骸骨(ブードゥーライドのスピードディテイラー)を吹いて拭き上げる、という毎週の手順は順調に回っている。

ただ、調べているうちに一つ分かったことがあった。緑の骸骨は、コーティングではなかった。

緑の骸骨の正体

スピードディテイラーは「水なし洗車スプレー」として売られている製品で、汚れを浮かせる潤滑剤と艶出しのポリマーが入っている。拭き上げの摩擦を減らし、拭いたあとに艶を乗せる。それが役割だ。

保護成分も多少は入っているが、数週間で落ちる薄いもので、塗装を守る土台として設計されてはいない。ブードゥーライドのラインナップで言うと、土台を作るのは別の製品で、それが白い骸骨、ナノテクノロジーシーラントだった。

つまり私は3ヶ月間、土台のない塗装の上で、メンテナンス剤だけを毎週重ねていた。緑が無駄だったわけではない。拭き傷を減らす役には立っていた。ただ「コーティングしているつもり」は間違いだった。

白い骸骨を塗った

ナノテクノロジーシーラントはスプレー式の液剤で、ボディに吹いて拭き伸ばすだけの製品だ。固形ワックスのように塗り込んで乾かす手間はない。

手順はこうした。

  1. ホースで全体を流して砂を落とす
  2. 大判タオルで水を完全に取る。水滴が残っていると液剤が薄まってムラになるので、ここは念入りに
  3. ボディが熱くない時間帯を選ぶ。直射日光で熱くなったパネルに塗ると乾きが早すぎてムラになる
  4. ボトルをよく振り、パネル1枚ごとに薄くスプレーする。量は大きくS字を描くくらい。多く吹いても作業性が落ちるだけで効果は変わらない
  5. マイクロファイバークロスで塗り広げ、乾くのを待たずに、別の乾いたクロスで拭き上げる。拭いていて「滑りが重い」状態から「軽くなった」ところが仕上がりの目安
  6. クロスの面をこまめに変える。液剤が染みた面で拭き続けると拭き跡が残る

塗り広げ用と拭き上げ用で、クロスは最低2枚。車1台で4枚くらい使った。

メーカーのQ&Aによると、この製品は硬化型ではなく、化学的に塗装表面に結合するタイプなので、定着のための待ち時間は要らない。48時間以内に雨に濡れても剥がれるわけではないという。とはいえ塗った日は洗車せずに置いておくくらいの余裕は見たほうがいいと思う。

塗り終わったあとの水弾きは明らかに変わった。撥水というより、水が面で滑り落ちる疎水のタイプで、黒いボディだと水滴跡が残りにくいのがありがたい。

その日は緑の骸骨を使わない

白を塗る日は、緑の出番がない。

緑は「水で流したあと、濡れたボディに吹いて拭き上げる」ドライングエイドとして使っている。白を塗る日は、水を完全に取った乾いたボディに白を塗って、その拭き上げで仕上げが終わる。白の上から緑を重ねる必要はないし、重ねると白の定着を邪魔する可能性がある。

白を塗った翌週からは、いつもの手順に戻る。ホースで流す、緑を吹く、大判タオルで引く。白は数ヶ月に1回、水の滑りが落ちてきたと感じたときに塗り直せばいい。

塗り残しだけは一度確認しておくといい。次の洗車で水をかけたとき、白が乗っているところは水が滑り落ち、塗り残しているところは水が面で広がって残る。そこだけ乾かして塗り足せば、あとはしばらく触らなくていい。ドアの下側、バンパーの角、ミラーの裏、ルーフの中央、給油口まわりが残りやすい。

失敗: フロントガラスに塗った

ここからが失敗談だ。

勢いで、フロントガラスとサイドミラーの鏡面にも白を塗った。製品の説明にはガラスにも使えると書いてあるし、塗った直後は特に問題なかった。

問題は雨の日に出た。ワイパーを動かすと、拭いた跡に白い筋が残る。水で流れると一瞬消えるが、乾くとまた出る。夜に対向車のライトが当たるとギラつく。視界に関わるので、これは放置できない。

原因は、ガラスの上では膜が均一に定着しきらず、ワイパーのゴムで擦られて薄く伸びたことだと思う。ボディは誰も擦らないが、フロントガラスは毎回ゴムで往復される。条件が違った。ワイパーのゴム側にも液剤が移っていて、それが筋を描き直していた可能性もある。

ガラスに付いたらアルコールで落とす

落とし方は簡単だった。キッチン用のアルコールスプレー(エタノール70%前後)をマイクロファイバークロスに含ませて、ガラスとミラーの鏡面を拭く。ワイパーのゴムも同じクロスで拭いておく。これで白い筋は出なくなった。

一つだけ注意がある。アルコールをガラスに直接吹かないこと。周りの塗装に飛び散ると、せっかく塗った白をその部分だけ落としてしまう。アルコールはシーラントを落とす側の薬剤なので、クロスに含ませて、ガラスの縁は押さえるように拭く。

サイドミラーは鏡面だけ落とせばいい。ミラーの外側のカバーは塗装かプラスチックなので、白が乗っていて問題ない。

ガラスに撥水が欲しいなら、ガラス専用の撥水剤を使う。ガラスはガラス用、塗装は塗装用。当たり前のことを、やってから勉強した。

これからの運用

まとめると、こうなる。

  • 毎週: ホースで流す → 濡れているうちに緑を吹く → 大判タオルで引く
  • 数ヶ月に1回: 水の滑りが落ちたら、乾いたボディに白を塗り直す。その日は緑を使わない
  • ガラスには白を塗らない。付いたらアルコールで落とす

土台ができたので、次は気になっていた細かい洗車傷の話になる。白を塗っても傷は消えなかったので、磨くことにした。それは次の記事で書く。